子供のいない夫婦 遺言書作成のススメ
遺言書について、あなたはどのようなイメージをお持ちですか?
- 「遺言書は高齢になってから書くもの」
- 「遺言書は病気になってから書くもの」
- 「遺言書は財産を沢山持っている人が書くもの」
もしかしたら、このようなイメージの方が多いのかもしれませんね。
でも、実際はそうではありません。若い人でも財産のない人でも、どんな人でも遺言書は書いた方が良いのです。そして、その中でも特に、遺言書を書いた方がいいのは、子供のいないご夫婦です。
子供がいる場合は、配偶者と子供が法定相続人です。
でも“子供のいない夫婦”の相続は複雑で、誰が法定相続人になるかは、その家族構成で変わってきます。
そのため、配偶者亡き後、深刻な相続争いに発展してしまうことがあるのです。
夫が亡くなった場合の例
- 夫の親が健在 →妻が3分の2、夫の親が3分の1
- 夫の親が死亡、兄弟姉妹がいる 妻が4分の3、兄弟姉妹が4分の1
- 夫の親・兄弟姉妹が死亡、甥・姪がいる 妻が4分の3、甥・姪が4分の1
- 親・兄弟姉妹が死亡、甥・姪もいない 妻が全てを相続
遺言書があれば、基本的にはその内容に従って、相続手続を進めることができます。
遺言書がないと、銀行のお金を引き出すにも、遺産分割協議が必要になります。
大切な人が亡くなった悲しみの中、配偶者の親や兄弟、甥や姪と、お金の話をしなければならないのは、とても辛いことです。
子供のいない夫婦こそ、残された人のために、遺言書が必要です。
遺言書は、お互いを守るための必須アイテムです。
遺言書は最後のラブレター
最近では、終活が話題に上り、遺言書を作成する方も、年々増えてきています。
その主な理由は、家族や大切な人に、相続で大変な思いをさせてないためです。
遺言書がなかったために、発生してしまう相続トラブルは沢山あります。
遺言書があると、相続手続きもしやすくなり、残された家族がとても助かります。
防災対策や保険と同じように、いざという時に備えて、できるだけ早めに用意しておく方が安心なものが遺言書です。
遺言書は大切な人や家族のために書くものですが、自分のために書くものでもあります。
遺言書があなたと大切な人の絆にもなってくれます。
最近では、結婚記念日や「いい夫婦の日」に、一緒に遺言書を書いてプレゼントしあうご夫婦もいます。
遺言書はパートナーの生活を守ってくれます。
遺言書は、あなたの大切な人を守る最後のラブレターです。